哲学・思想・人生観・世界観のトリビア

冬風になびく幟(のぼり)を見て、風を生み出す地球規模の大気の動きと太陽中心部の10万年前に思いをはせる

  • 今日は、2015年(平成27年)2月11日 水曜日

  • 昨日、西宮市今津の自宅近くの駅ビルのロッテリアで読書しつつ、外の様子を時折ながめると、外に立てられていたロッテリアの幟(のぼり)がやや強めの冬の風になびいていた。
  • そのころの時間帯の阪神間の風向・風速を調べてみると、西よりの7~8メートル風が吹いていた。
  • 昨日は西高東低の冬型の気圧配置のため西よりの風が吹いていた。
  • 風というのは気圧差によって発生するが、その気圧差は温度の差によってもたらされてくる。
  • 温度が高いほど分子活動が活発なわけであるが、その地球上の大気の分子活動にエネルギーを与えているのは太陽からの光である。
  • その太陽からの光は、太陽の「表面」から約8分19秒かけて、地球に到達する。
  • 太陽の「表面」とカギ括弧で強調するように表現したのには理由がある。
  • 太陽の光は太陽中心部の水素の核融合によりもたらされているのだが、その核融合によって生み出されたガンマ線が太陽の表面に到着した時に、ガンマ線よりも波長の長い電磁波となり、光となって宇宙空間に放出されるわけであるが、実は、太陽中心部の核融合で生み出されたガンマ線が太陽の表面に到着するまで、平均で10万年を要すると言われている。
  • そう、10万年前に太陽の内部で生み出されたエネルギーが太陽の表面に届いて、8分19秒で地球に届き、地球上の大気の分子にエネルギーを与えて温度の変化をもたらし、そして、気圧差をもたらし、風を生み出しているのである。
  • そうであるなら、日々、感じる風というものが10万年がかりの悠久の歴史の賜物と思ってしまう。
  • そのような地球規模の大気の変動と10万年単位の太陽エネルギーの賜物である風を古(いにしえ)の人々は神の息吹だと考えていた。
  • 風の語源と「風」という文字が神に由来するものであることを紹介した。
  • ふと、昨日の午後、冬風になびく幟を見ただけであるが、風についてのメカニズムや語源などを知っていることで、地球規模、あるいは太陽という宇宙規模のことにそして、風についての古人の世界観などに思いをはせることができた。
  • そのように思いをはせることができるのはものごとをいろいろ知ってきたからである。知識を蓄積することで、何気ない日常の現象から、宇宙規模まで思いを至らすことを可能にする至福のひと時に豊かさを感じるのである。
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