語源のトリビア「あいきょう」編
愛敬・愛嬌 ~ 仏様の柔和で慈悲深い表情を見れば
- かわいらしい人を「愛嬌のある人」と言ったりするが、その「愛嬌」の語源は仏教語にある。
- 仏や菩薩の柔和で慈悲深い表情を見れば、誰からも「愛され敬まれる」ということから、仏や菩薩のよい表情の事を「愛敬相(あいぎょうそう)」と言われたが、それが「愛敬」の起源である。
- 日本にその言葉が伝わり、やがて、「あいぎょう」の「ぎょう」の濁音が、清音化されて「あいきょう」と呼ばれるようになり、敬うという意味よりも、かわいらしさ、艶かしさなどの意味が強まり、「女」偏に、そり曲がり意の「矯」の左側の「喬」の字をつけて、女性がなよっと艶かしくする姿を表す「嬌」をあてるようになった。
- その「愛嬌」から、人から好かれ愛される行為も含まれるようになり、商売で、無料で提供するモノやサービスを付け足すことを「御愛嬌」と言うようにもなってきた。
- « PREV :
- 語源のトリビア「かぜ」編 : NEXT »
情報提供:言霊くわどん / 編集者:桒(クワ)